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英語教育界で、なぜ多読がこんなにも推されているのか?

Hi everyone! ナマケモノ先生です。
本日は多読の重要性についてです。ネットや書籍で積極的に英語学習について情報収集をされている方なら、英語多読がいつも勧められていることをよくご存じだと思います。かく言う私も多読崇拝者の一人です(笑)では、なぜそんなに多読がいいのか?そして多読をするときに気を付けることを改めてお話させていただきたいと思います。

日本における英語学習は、インプットが少なすぎる!

英語学習において、インプットの量はとても重要です。そしてそのインプットは、理解ができるレベルのインプットであることも鍵だと言われています。島国日本ではまだまだ英語で他の人と接する機会が少ないですね。多くの外国人が訪れたり住んでいる大都市では状況が違うかもしれませんが、少なくともほとんどの日本人にとっては日常的に英語を使う機会は多くないのではないかと思います。

英語を使わないと生きていけない!というわけではない日本では、当然ながら日常的な英語のインプットはとても少ないです。おそらく子どもたちが英語に一番触れることができるのは学校の英語の授業かと思いますが、教科書のような英語学習のために作られた本はインプット量としては全く足りません。英語の本を読んで効果が出るようになるまでには10万語以上読まないといけないと言われています。英語学習が本格化する中高6年で換算すると、1ヶ月に少なくとも1,400語読まなくてはいけないことになります。それなのに中学校の教科書では、1つの単元に300~400単語程度しかありません。(ちなみに、ハリーポッター1冊の語数は、短いものでも7万語ほど)英語学習のインプット量としてはあまりに少ないことが分かるかと思います。

学習書と多読本を上手に使い分けよう

こんなこと言っていると、学校英語教育を批判しているみたいですが、学校で使われている教材を否定するつもりは全くありません!日本で使われている検定教科書の目的は「文法や新しい単語を学ぶこと」であり、未習の文法がや新出単語がてんこもりです。インプットが少ないだけじゃなく、そもそも簡単に理解ができるように作られていないわけです。これに対し多読用の本は年齢や好み、レベルに併せて本を選べるうえ、ネイティブが本当に使う語彙や表現が多く使われています。これは英語学習のためではなく、ネイティブの子どもたちの興味関心を満たすことを目的に作られているからです。

そうかといって多読本ばかり読んでいて英語力が伸びるかというと、決してそうではありません。教科書や問題集は英語を体系的に順序だてて学習するのにとても効果的です。身に付けたい文法に特化した内容が用意され、例文が使えるようになるための練習問題なども緻密に作られています。また学習書は一般的に「精読」という、しっかり時間をかけて新しいことを学びながら読み進めるものであり、新しい語彙や文法を学習することが目的です。でも、学習書は何て言ったって「おもしろさ」に欠けています。新しい表現がたくさん使われていて新しい単語ばかりが並んだお話なんて大人にとっても面白くないんですから子どもにとってはなおさらです。普段から見聞きしている英語の知識で分かるレベルで読み、それを通して笑ったりドキドキしながら本を読む。そのためには学習書とは違うタイプの読み物が必要になります。多読本自分の興味関心に合わせて選び、理解できるレベルの英語をより速いスピードで読み進めて豊富なインプットを得ることが目的です。教科書と多読本では使い方も目的も異なるので、どちらのほうがいいかではなく、目的を理解したうえで上手に取り入れることが大切なんです。

Lexile指数を活用しよう!

「ただでさえ忙しいのに、大量なインプットができる時間なんて作れないよ」と言われてしまうかもしれませんが、自分が好きなことであれば取り組みやすくなりませんか?本にはいろんなジャンルがありますから、自分の興味に合わせて選ぶことができるし、本を読みながら新しいことを学んだり、知らなかった世界に出会うことで意識しなくとも多くのインプットができるようになります。

ただし、選ぶ本が難しすぎたり簡単すぎたりすると自分の興味関心を満たせず長続きしませんよね。そんなときにおススメなのが、「レクサイル(LEXILE)」です。ポケモンの名前みたいなこの言葉、実は文の長さと単語の難しさを分析して数値化したもので、本や文章の難易度を表すのに使われます。自分のレクサイル指数に基づいて本を選ぶことで、どのレベルであれば理解できるのかが分かり、自分にぴったりなレベルの本を見つけることができます。一般的に自分のレクサイルをもとに選ぶと全体の75%くらいの内容が理解できるようになると言われており、知らない言葉が出てきてもいちいち辞書で調べることなく読み進めることができるレベルになっています。多読は理解可能なインプットをたくさん得るために効果的な方法で、学習の段階に合わせて読む本のレベルを調整することができるため、英語が得意かどうかにかかわらず取り組むことが可能です。最近ではオンラインでの多読も一般的となり、ますます取り組みやすくなっています。

Lexile指数ですが、おおまかには以下のように分けられます。
Lexile指数はAmazonや書店のホームページなどにある本の商品ページで確認できたり、LEXILE HUBのようにタイトルを検索すると教えてくれるサイトなどもあります。

  • BR(Beginning Reader)(0L未満) → 超初心者向け。初めての英語絵本に最適
  • 200L〜500L → 幼稚園〜小学校低学年向け
  • 500L〜800L → 小学校中〜高学年向け
  • 900L以上 → 中学生以上向け

多読をするうえで大切な3つのこと

その① 自分のレベルに合った本を自分で選ぶ

まず大事なのは、自分の興味や関心にあった本を選ぶこと。英語は苦手でも理科が好きだからサイエンスに関する本を読むとか、好きなスポーツやそのスポーツ選手をテーマにした本を選ぶのもいいですし、単純に絵が可愛いから、字が大きくて語数が少ないから、などの理由で決めてもOK。自分の好きな本を選ばせることにより学習者の自主性も高まります。また、レクサイルを上手に活用することで、個人のレベルに合わせた学びにもつながります。自分のレクサイルと同じ本を選ぶと全体の75%程度が理解できると先ほどお伝えしましたが、もっとすらすら読みたいときは自分のレクサイルより50~100Lくらい低い物を選べばいいし、逆に自分の好きな分野についてもっと新しい単語を知りたいときは、あえて自分より少し高めの+50Lを選べばいいわけです。

その② 10分前後の短いコマを、できるだけ毎日取り入れる

まずは5分でも構いません。短い時間をできるだけ毎日取り入れることで読書の習慣づけをすることが大切です。無理のない程度から始めることが長く続けていくコツです。

その③ 読んだ内容を共有してもらう

多読を始めたばかりの頃は本の内容もあまり深みがないと思うので、音読発表会という形で声に出して読んでもらうのもおすすめです。難易度が上がり、内容に面白さが出てくるようになってきたら、本の内容について質問をしたり、感想を聞いたりすることでどれほど内容が理解できているかが把握できるうえ、読んだ本人にとっても学んだ内容をアウトプットできる絶好の機会となります。当スクールでも読むことだけが目的にならないよう、子どもたちが読んだ内容を共有しアウトプットすることを重視しており、ブックレビュー(読書感想文)を宿題として出しています。クラスの他のお友だちが紹介していた本を実際に次の週に読んでくるお子さんもいるようで、共有することはお互いにいい刺激になっているようです。

まずはGraded Readersから始めてみよう

多読に使う本についてですが、ネイティブの英語話者が実際に使っている本がおススメです。なぜかというと、学校の授業では載っていない表現や単語がたくさん出てくるから。中には学習用に不適切な表現もあったりしますが、実際に海外では子どもたちが日常的によく使っている表現であったりもします。
またGraded Readersといって英語を第2言語として学習している人のために作られた本は、表現や語彙などに制約を設けて読み手が読みやすいように書かれています。英語圏で使われているGraded Readersシリーズは、英語圏に住む移民の子どもたちなどを中心に使われており、難易度は抑えつつネイティブ表現も多様に用いられているため大変おすすめです。多読を始めたいけど、何から手を付けていいか分からない!という場合はぜひ、Graded Readersと探してみてください。ちなみに、当スクールでも使用しているオンライン多読アプリのOxford Reading Clubには、Graded Readersがたくさん載っていますよ!参考にしてください。

今日は多読の大切さをお伝えしたほか、多読教材を選ぶのに役立つレクサイル指数についてもご紹介しました。
皆さんが勇気をもって多読への一歩を踏み出せるお役になれば幸いです 🙂
それでは、see you next time!